IBMがライフサイエンス専門コンサルティング事業を開始

ナレッジマネジメントからホスティングサービスまで一貫提供

 2001.3.13−米IBMは、ライフサイエンス向けのコンサルティング事業を開始した。バイオテクノロジー企業および製薬会社の研究開発を支援することを目的としており、データ管理、ナレッジマネジメント、eビジネスなどにおけるコンサルティング、システムインテグレーション、アウトソーシングなどのサービスを行っていく。これらの新しいサービスは世界的規模で提供される。

 IBMは、バイオテクノロジーや医薬・医療などのライフサイエンス分野のIT(情報技術)需要を高く評価し、昨年から戦略を強化してきている。調査会社フロスト&サリバンの調べによると、2004年までにライフサイエンス企業はIT投資に65億ドルをつぎ込むとみられるという。

 今回のコンサルティング事業で提供するサービスにには、ナレッジマネジメント、データ管理およびインテグレーション、インターネットを利用した臨床試験ソリューション、専門ホスティングサービス−などがある。

 ナレッジマネジメントは、研究部門内で情報と知識を生み出して共有するための技術的基盤とサービスを提供するもの。また、データ管理は、ゲノムやプロテオームなど創薬研究に利用する膨大な情報を効率よく管理することが目的。IBMのDiscoveryLink技術を強化し、データ収集と解析の自動化を実現、研究開発のサイクル短縮を図る。

 さらに、インターネットを使って臨床試験の効率化と法的認可までの期間短縮を目指すサービスを行う。電子データ収集、データ管理、ホスティング(管理委託)、システムインテグレーション(SI)のためのソリューションをパートナーと共同で提供していく。

 また、ユーザー企業が本業に経営資源を集中し、ITコストを削減することができるように、ウェブサイト、アプリケーション、ITインフラの全領域にわたる各種管理から完全アウトソーシングサービスまでを、専門のホスティングソリューションとして体系づけた。