CCS特集:ケムインフォマティクス系

ISI−トムソンサイエンティフィック

 2001.05.25−ISI-トムソンサイエンティフィックは、世界中の新しい有機化合物の情報を収録した「インデックス・ケミカス」、最新の化学反応情報にアクセスできる「カレントケミカルリアクションズ」などのコンテンツを提供している。最近では、MDLの化学データベース管理システムISISから利用することに加え、インターネットを介したウェブサービスにも進出しており、大学などを中心に普及してきている。また、同社初の無料サービスとして「ISIハイリーサイテッド・ドットコム」を開設した。

 同社は、カナダを本拠にした金融から科学技術までの情報サービス企業群であるトムソングループを構成する1社で、トムソンサイエンティフィックグループには学術文献情報を中心にした同社のほか、世界中の特許情報を扱うダウエント社が含まれている。

 とくに最近注目されているのが「ISIケミストリーサーバー」や「ウェブオブサイエンス」などのインターネットサービス。ケミストリーサーバーからはインデックスケミカスをオンライン化し65万以上の新規化合物を収録した「コンパウンドセンター」と、同様にカレントケミカルリアクションズから62万件以上の反応情報を集めた「リアクションセンター」を利用可能。

 さらに、引用文献データベースの「ウェブオブサイエンス」を利用すると、検索した情報に関連した引用文献を簡単に探し出すことができる。

 同社は、電子ジャーナルそのものの一次情報自体を手がけるのではなく、それらへのアクセス経路を提供するという特異なポジションにある。このため、幅広いパートナーシップでさまざまなコンテンツをISIのプラットホーム上から提供できるようになるわけだ。

 新サービスのハイリーサイテッド・ドットコムは、どれだけ文献が引用されたかにより、各分野で影響力の強い研究者の業績を調べることができるようにデザインされている。