CCS特集:ケムインフォマティクス系

ユサコ

 2001.05.25−ユサコは、各種の学術書やそれらを電子媒体化したデータベース(DB)コンテンツなどの輸入を手がける専門ベンダーで、CCS分野では独MDL(バイルシュタイン)の統合化学DB管理システム「CrossFire2000」、スペイン・プラウスサイエンスの医薬品反応合成経路DB「Synthline」などの製品を提供している。

 とくに、CrossFire2000はドイツ生まれのシステムで、18世紀以降の約800万件におよぶ有機化合物情報、130万件以上の無機化合物情報を検索することが可能。非常に古い情報を持っていることが特徴である。システムは、化合物情報、反応情報、文献情報の3つの検索モードを持っており、それらを相互に参照し合って求める情報を絞り込んでいくことができる。

 以前は、操作が若干難しいという問題があったが、最新版ではイージーデータサーチ(EDS)機能が追加され、DB検索に不慣れな研究者でも650の検索フィールドを駆使することが可能になった。近く出荷されるウェブ対応版では、ブラウザーからの検索がサポートされ、さらにエンドユーザー寄りの機能を提供できるようになるという。

 一方、Synthlineは、書籍形態だった「ドラッグオブザフューチャー」を電子媒体に置き換えたもので、1999年の6月からリリースされている。全世界で販売中または臨床段階にある3,700以上の医薬品および2万6,000以上の中間体を対象に、5,500以上の合成経路情報を収録したもの。

 部分構造をキーにしてDB検索が行え、それを含む医薬品または中間体の合成経路やオリジナル文献情報、合成された生成物や中間体の基本情報を知ることができる。

 MDLのISISまたはケンブリッジソフトのChemOffice用のDBコンテンツとなっており、後者の場合はウェブでのサービスも提供される。