2002年春季CCS特集:ダイキン工業

アクセルリス製品の販売を加速、PCクラスターの一貫サービス提供

 2002.06.30−ダイキン工業は、昨年度はCCS事業で過去最高の売り上げと利益を記録した。理化学研究所への大規模システムの納入など、ポストゲノム分野をターゲットにしたたん白質解析システムで実績を伸ばした。同社は菱化システムとのパートナーシップでCCS事業を推進しており、今年はLinuxクラスターの構築サービスなどで強みを発揮していく計画だ。

 菱化システムとの協業では、その営業力を生かしつつハードウエア面のサポートをダイキン工業が担当するという関係になる。昨年では、SGIのハードウエアに、菱化システムが扱っているアクセルリスやMOEといった組み合わせが多かった。また、官公庁市場を得意としており、昨年度もストラクチャーベースドラッグデザインの分野で大きな実績をあげた。

 今年から菱化システムがアクセルリス製品の販売から手を引いたが、ダイキン工業としては大学官公庁向けで引き続きアクセルリス製品の販売の先頭に立って活動していくことになった。

 菱化システムとの関係では、統合型CCSとして好調持続のMOEをはじめ、データマイニングツールのパイプラインパイロット、材料設計支援システムのMedeAなど有力製品がそろっており、今後とも密接な協力体制を取っていく。

 また、同社はハードはSGIが中心というイメージがあるが、実際にはIBMやコンパックなどの実績も多く、さまざまなハードウエア環境を提案できることを訴えていく。とくに、Linuxクラスターには力を入れており、MOEやMedeAの最新版がクラスター対応になったことを受けて、アプリケーションを含めたシステム構築から運用サポートまでの一貫サービスを提供していく考えである。