2002年春季CCS特集:富士通

バイオインフォ総合ソリューション体系を確立、ウェブベースで構築

 2002.06.20−富士通は、バイオインフォマティクスのための統合ソリューション体系をまとめた。バイオ研究、創薬研究のためのハード・ソフトからネットワーク、サービスまでをワンストップで提供する。とくに、XMLやJ2EE(Java2エンタープライズエディション)などの先端情報技術を利用したウェブベースのシステム構築を志向していく。

 今回まとめたソリューション体系では、全体が「インフラストラクチャー」「アプリケーション」「ウェブソリューション」「アウトソーシング」の4つのレイヤーから構成され、それぞれに具体的な製品やサービスが配置されている。

 なかでも注目されるのは、統合プラットホーム「PGP」(仮称)と名付けられたインフラ製品群。UNIXサーバーの「プライムパワー」をメインマシンとし、その上でJ2EE対応のアプリケーションフレームワーク「EIDOS」(仮称)が用意される。このフレームワークを通して、内部/外部のゲノムデータベースへのアクセスや各種解析ソフトとの連携などがスムーズに行われる。複数のデータベースを統合的に扱う技術も提供される予定だ。

 研究所内のアプリケーション統合やデータ統合はXMLベースで実現する。米ラブブックの技術やChemOfficeウェブサーバーなどを利用して、ウェブベースのソリューションに仕上げていく。同社は、バイオ分野のXML標準化団体であるI3Cに参画しており、最新規格をいち早く盛り込んでいくうえで絶好のポジションを確保している。

 アプリケーション製品群も、遺伝子探索から分子モデリングまで幅広くそろっているが、誰にでも使いやすいウィンドウズベースのソフトを中心としている点が特徴という。