2002年春季CCS特集:ヒューリンクス

GAUSSIAN関連で事業多角化、バイオインフォ製品も投入へ

 2002.06.20−科学技術系ソフトウエアの販売で実績豊富なヒューリンクスは、CCS分野では米ガウシアンの非経験的分子軌道法ソフト「GAUSSIAN98」、米ケンブリッジソフトの「ChemOffice」などのすでに定番となったソフトをそろえている。今後は単なるパッケージ販売だけでなく、サービス事業やネットワークソリューション事業もからめてビジネスを拡大させたい考えだ。

 定番ソフトはやはり不況に強く、GAUSSIANは昨年度も順調に実績を伸ばした。非経験的な解析のゆえに大きな計算パワーを必要とするGAUSSIANにとって、今後注目されるのはクラスター利用環境で、ヒューリンクスではすでにGAUSSIANのクラスター利用を可能にする「Linda」(サイエンティフィックコンピューティングアソシエイツ社)を提供している。

 それに加え、今年はGAUSSIANの受託解析事業にも乗り出す予定。パートナーと提携し、分子軌道法の専門ノウハウを提供しつつ、計算サービスを行っていく。また、セミナーも充実させる考えで、ますます高機能化するソフトを使いこなせるようにユーザーをサポートする。購入前の情報提供を中心としたセミナーに加え、サイエンティフィックな観点からの導入後のトレーニングもいっそうの充実を図る。

 同社は幅広いソフトを扱っているため、研究所内の統合文書管理などの需要に応えることも可能。OCRソフト「オムニページ」で英語文書を取り込み、PDF形式に変換して「キュームラス」でデータベース管理するなどの製品群がそろっている。

 また、今年はバイオインフォマティクス分野のパッケージソフトを強化する計画で、いくつかの製品を近く市場に導入する。