2005年春季CCS特集:アドバンスドテクノロジーインスティテュート

実戦的コンサルを提供へ、BioInfoBankの実績を利用

 2005.06.27−アドバンスドテクノロジーインスティテュート(ATI)は、生命情報工学に関する独自のノウハウを武器に、バイオインフォマティクスにかかわる研究開発のコンサルティングサービスに乗り出す。

 同社の強みは、九州工業大学情報工学部の皿井明倫教授らのグループと共同で開発している「BioInfoBank」(http://gibk26.bse.kyutech.ac.jp)の豊富なデータベース(DB)群や各種解析ツール群を背景にしていること。

 すでに、聖マリアンナ医科大学の外科学教室から抗がん剤感受性試験の遺伝子発現パターンについてのコンサルテーションの依頼を受けているが、このようなテーマではBioInfoBankのたん白質・リガンド相互作用DB「ProLINT」やたん白質・核酸相互作用DB「ProNIT」、転写因子予測システム「TransPred」などが有益となる。このように、今回のコンサルティングには、より実戦的な事例研究を推進する狙いもある。

 また、HIVに関する研究および治療薬の開発での世界的権威である東北大学大学院医学系感染病態学分野の服部俊夫教授とのコラボレーションも生じてきており、HIV構造の解析や感染機構の解明などの分野で共同研究に発展する可能性も出てきているという。

 なお、同社は、BioInfoBankのミラーサイトを商業利用する計画も温めており、すでに製薬会社などでの評価も開始している。