2005年春季CCS特集:NEC

教育用サイトライセンス好調、海外向けの販売にもめど

 2005.06.27−NECは、昨年10月に最新版の分子モデリングシステム「MolStudio4」を発売。とくに、新たに設けたサイトライセンスが好調な受注を重ねており、システムの出荷本数を急速に押し上げている。

 サイトライセンスは、S(単一施設内5ユーザー)、M(単一施設内80ユーザー)、L(複数施設間ユーザー数無制限)の3種類がある。このうち、Lが最も人気があり、とくに大学での教育用に採用されている。単品で使っていた先生が教育で使いたいとサイトライセンスを導入するケースがあるほか、教室内から学内展開へと発展し、400本規模で利用しようという例も出てきている。

 具体的には、立命館大学や関西大学、九州大学などで授業に用いられているが、ユーザーの間からは教育用のコンテンツがほしいという声も出ており、同社としても先生たちと協力して実際に取り組んでいきたいとしている。

 一方、海外での販売についても、ようやくめどがつきはじめた。今年の初めからNECのハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)部門の海外拠点を通じてマーケティングを開始している。同時に、ホームページを通じて海外からのメールでの注文受付もスタート。実績もあがってきている。英語の試用版も、これまでに約200本がダウンロードされた。

 なお同社は、最先端の分子シミュレーションに最適なベクトル型のスーパーコンピューターSX-8を提供している。