ファステクノロジーが試薬DB「CAP」専用クライアントを開発

アクセルリスのAccord向けに製品化、開発なしですぐに使用可能

 2005.06.07−ファステクノロジー(本社・東京都豊島区、樊延海社長)は、アクセルリスの統合化学情報管理システム「Accord」で試薬データベース(DB)を簡単に利用できるようにする専用パッケージ「CAPNavi」を開発した。使いやすいウェブインターフェースを備えており、開発なしですぐに使用することができる。

 試薬DBは、ケムインフォマティクス分野で最もポピュラーに利用されるコンテンツで、アクセルリスでも Accord 向けに「CAP」を提供している。これは、42のサプライヤーから入手できる試薬およびスクリーニング化合物のカタログDBで、試薬データとして29万8,640件、スクリーニング化合物データとして160万9,310件の情報が収録されている。具体的には、化合物データとして、価格と容量、物理化学的データ、化合物名・商品名、危険物データなどが収められている。さらに、カタログ情報やサプライヤーの詳細情報も含めている。

 Accordは、さまざまな化学情報アプリケーションの基盤となるプラットホーム製品で、自前のユーザーインターフェースも備えているが、実際に使用するにはニーズに合わせた画面設計などの開発がともなうため、CAPをすぐに検索したいなどの要求に即応することは難しかった。

 今回のCAPNaviは、マイクロソフトのウェブサーバーである IIS(インターネットインフォメーションサービス)をベースに、ActiveXのケミストリーコントロール機能を利用して開発したASP(アクティブサーバーページ)アプリケーション。CAPの検索画面などをあらかじめつくり込んでいるため、導入してすぐに利用をはじめることができる。

 簡単なアクセスコントロール機能を内蔵しており、登録したユーザーだけがログインできる。構造式を描画しての完全一致検索/部分構造検索、キーワードでの検索が実行可能。検索結果のヒットリストをエクセルに出力したり、印刷したりすることが行えるほか、リストの中から選んでショッピングカートに移すイメージで欲しい試薬だけをピックアップすることが可能。将来的には、これを本当のショッピングカートにして、試薬の発注・購買システムと連携させることも計画しているという。

 また今後は、ユーザー認証にオラクルの機能を利用してセキュリティを高めることや、前回検索条件をベースにした絞り込み検索、検索結果の並べ変えやフィールドの表示・非表示設定−など、継続的に機能強化を行っていくことにしている。