2005年秋のCCS特集:サイエンス・テクノロジー・システムズ

ハードからソフト・受託研究まで幅広い強み、アクセルリス製品も扱い開始

 2005.12.08−サイエンス・テクノロジー・システムズ(STS)は、計算化学やバイオインフォマティクス、実験、有機合成など、幅広いノウハウを武器にCCS事業への総合的なアプローチを目指している。とくに、北海道には子会社や研究拠点を設立し、北海道大学との共同プロジェクトを積極的に推進しており、成果の商用化を目指すとともに、研究の中で培ったノウハウを生かして、膜たん白質の構造と機能の予測やたん白質のリン酸化サイトの予測など、サイエンティフィックなプロフェッショナルサービスにも結びつけている。

 同社のサービス内容は、研究のためのサーバーやネットワーク環境の構築から、アプリケーションの組み込みや最適化、システム運用支援まで幅広い。OEM供給を受けてストレージ製品を自社ブランドで発売する計画もあり、ハード・ソフト合わせたシステム販売にも拍車をかけていく。

 こうしたIT系のサービスとともに、学術レベルの共同研究・受託研究にも参加できる人材をそろえていることが同社のユニークなところだろう。とくに、北海道大学との共同研究では糖鎖データベースの構築や予測アルゴリズム開発などに取り組んでおり、その成果が広く注目されている。装置メーカーと共同でのライブラリーづくりにも着手しているという。

 スタッフの増員やマシンの増強も図っており、コンサルティングやベンチマーク、受託解析などのサービス体制もさらに充実してきている。

 一方、ソフトパッケージでは、試薬管理システム「Reatop」と検体試験管理システム「TDAMS」を製品化している。どちらもパソコンでバーコードを使って簡単に管理できることが特徴で、現場の研究者にとって非常に使いやすい。エンタープライズ版も用意されている。

 また、10月からはアクセルリス製品の販売権も得た。アクセルリスの正規代理店であるダイキン工業を通して製品の供給を受け、大学・官公庁向けの販売を手がけていく。技術面も含めた総合的なサポート力を生かして広く展開したいという。