NTTレゾナントとジャストシステムが日本語入力支援で提携

goo検索にATOKの先進機能を統合、キーワード候補を1文字ごとに提示

 2005.10.29−インターネットポータルサイト「goo」を運営するNTTレゾナント(資宗克行社長)とジャストシステムは27日、相互に技術提携をし、日本語変換システム「ATOK」の先進的な機能を検索キーワード入力の支援に利用できるサービスを開始したと発表した。ひらがなを一字一字入れるごとに人名や名所などの変換候補が自動的にプルダウン表示されるので、調べたいものの漢字がわからなくても正確な検索ができる。入力されたキーワードはサーバー内で流行語辞書として蓄積され、将来のATOKの新バージョンに反映されることになっている。

 今回のサービスの名称は、「gooサジェストβ with ATOK」(http://suggest.search.goo.ne.jp/suggest/)。検索キーワードの入力段階から入力支援を行うのは国内ポータルサイトで初のサービスとなる。ユーザーが検索窓にひらがなを一文字入れるたびに、スーパー人名辞書2万9,000語、ランドマーク辞書740語、四文字熟語辞書930語が背後で働き、その文字からはじまる検索候補をリアルタイムに提示してくれる。

 とくに、人名の場合は、タレントであれば顔写真までが表示されるようになっており、調べたい人の情報を正確に検索することが可能。これは、ATOKの“推測変換”と呼ばれる機能だが、そのほかにも誤変換や思い違い、市町村合併にともなう新名称などを正してくれる“校正支援”の機能も働くようになっている。電子辞書の機能も持っているので、検索しなくても言葉の意味などを国語辞典や英和辞典として調べることもできる。

 ATOKを使っていないユーザーがその先進的な機能を体験することで、ATOKの価値を広く認めてもらおうというのがジャストシステム側の狙いだ。

 検索のために入力されたキーワードはランキング化されて辞書に反映されていくので、goo検索がたくさん利用されるほどにATOKが機能強化されていくことになる。これをフィードバックした流行語辞書は、12月にATOKユーザーに提供される予定。

 goo側では、検索がユーザーの行動の起点であり、日本語特有のゆらぎの問題を解決し、効率の良い検索を可能にすることで、ポータルサイトとしての価値が大きく向上することになると見込んでいる。

 サービス自体は、ベータバージョンの段階で、対応ブラウザーもインターネットエクスプローラーに限られるが、補足情報の表示タイミングやインターフェースの改良などを加えて、早期に正式版へのレベルアップを図りたいとしている。