CTCLSが実験者の安全を守るグローブボックスを発売

完全特注で設計・製作、きめ細かな使用感を実現

 2006.11.20−CTCラボラトリーシステムズ(CTCLS)は、化学・医薬の研究所において危険な化合物などを実験する際に使用するグローブボックス「アイソボックス」(商品名)の販売に乗り出した。実験者と試料を遮断することができるため、実験の安全確保の観点から使用機会が増えてきているが、既製品では使いにくいという意見も多かった。今回の製品は完全なオーダーメード方式とすることにより、使用感に優れ、実験の質を高めることにもつながるという。実際の設計・製作はミューチュアル(本社・大阪市北区、三浦浩一社長)が担当し、CTCLSがそれを独占販売する。価格は500万円からで、初年度に10社への販売を見込んでいる。

 新薬開発などでは、候補化合物がある程度絞り込まれた段階で毒性などの評価を行うが、探索研究の初期においては研究者が危険かもしれない化合物にさらされる可能性があることから、できるだけ実験をグローブボックス内で行おうという考え方が広がってきている。

 ただ、グローブボックスは実験装置の付属品という位置づけで、ほとんどが既製品であり、実際に使用機会が増えると細かなところで使いにくいという声が多くなっていた。同社では、研究現場向けにITソリューションを提供する中でこうした要望を吸い上げ、今回の事業を企画したもの。最適な仕様のグローブボックスを、図面から引いて特注で製作するのは、これまでになかったサービスだという。

 具体的には、ユーザーの実験環境(スペース、排気設備、使用する実験・分析機器など)や実験内容(取り扱い化合物など)に合わせ、最適なグローブボックスを設計・製作する。前面扉に傾斜をつけ、両側にも開閉可能な扉を設けるなど、最大限の作業性を確保しているほか、グローブの高さや材質なども選択可能で、両面に6個のグローブが設置可能。

 陰圧タイプと陽圧タイプがあり、吸気側・排気側それぞれにHEPAフィルターを設置してエアの浄化を行う。また、試料はパスボックスを経由して庫内に安全に導き入れることができ、ヒートシーラーを使って廃棄物を庫内で密閉することもできる。

 完全オーダーメードでも、基本的に既製品と変わらない価格で提供することができるという。