WindowsVista対応マシン247機種が出そろう

マイクロソフトが直前イベント、業界を挙げて発売を盛り上げ

 2007.01.16−マイクロソフトは15日、WindowsVistaおよび2007オフィスの30日の一般発売に向けた各種キャンペーン展開、さらに国内パソコン関連業界との連携に基づき、対応製品群がいっせいに出そろったことを発表した。日本法人のダレン・ヒューストン社長は、「すでに企業向け出荷は開始されていて、自分自身も毎日使用しているが、家に帰っても楽しすぎてパソコンの前から離れられないほど」と述べ、過去で最も成功した発売になると自信を示した。今回の発表イベントには、国内メーカーの各社幹部も勢ぞろいしたが、Vista発売はパソコン業界として久しぶりのビッグイベントとあって、業界を挙げて盛り上げていこうとの強い意気込みを感じさせた。

 30日以降、順次発売されるVista対応パソコンは18社からの247機種にのぼる。各社の主要機種が展示・お披露目されたが、日本企業が得意とする外観・デザイン面での個性を打ち出しているだけでなく、“テレビパソコン”で磨いてきたノウハウを生かして、主にデジタルメディア関連機能で各社各様の差別化が図られていることが目を引いた。

 また、2007オフィスとの関連では、個人向けモデルはこれまではワードとエクセル、アウトルックをパックしたオフィスパーソナル版がプリインストールされていたが、日本市場ではパワーポイントを利用したいという要望がとくに高いため、今回初めてオフィスパーソナルにパワーポイントを特別バンドルしたモデルも各社からラインアップされるようになった。

 新モデル247機種の中では、個人向けモデルの7割がホームプレミアムおよびアルティメットエディションを、企業向けモデルの9割がビジネスおよびアルティメットエディションを搭載しており、Vistaならではの特徴的な機能を楽しむことができる。最下位エディションのホームベーシックは、WindowsXPホームとほぼ同等の機能であり、目新しさはなくなってしまう。

 Vistaが快適に動作するために高いスペックを要求するため、これまでのXPホーム版のマシンに比べて、Vistaホームプレミアム搭載マシンは全体的に1万−1万5,000円ほど価格がアップしているようだ。メモリーも、1ギガバイトが基本水準になるのではないかとされている。

 このように新機種が豊富に登場するが、マイクロソフトでは、VistaはこれまでのWindowsのどのバージョンよりも高い互換性を実現したとしており、既存のパソコンでも976機種でVistaを動作させることが可能。周辺機器で2,309製品、アプリケーションで327本の動作確認が取られているという。

 30日から、「WindowsVistaアップグレードアドバイザー日本語版」のダウンロード提供も開始する。これは、手持ちのパソコンのハードやソフトのどの部分がVistaで動作可能かを調べて、その互換性情報をレポートしてくれるツール。これにより、店頭でのリテールパッケージ販売にもかなりの弾みがつくと期待しているようだ。

 一方、発売前のイベントとしては、実際にユーザーが体験できるキャラバンを全国で展開していることに加え、今月27日と28日に東京・表参道ヒルズで「新世代プレミアムフェスタ」を開催する。パートナー各社の新製品群を実体験させるとともに、Vistaへの移行に関する相談コーナーも設ける。

 発売後のキャンペーンは、CinemaNow JAPANとの提携により、先着10万人に2ヵ月間のハリウッド映画の無制限視聴サービスを提供。また、2つ目として、4月18日までの購入者から抽選で100人にオリジナルグッズが当たるキャンペーンを行う。さらに、3番目のシークレットキャンペーン(内容は30日公開)も予定されている。