2007年春CCS特集:プロウスサイエンスジャパン

統合医薬情報サービスを機能強化、作用メカニズム予測で多彩な展開

 2007.06.28−プロウスサイエンスジャパンは、統合医薬情報サービス「Integrity」の導入が好調。新薬開発のプロセス全体を通して、また製薬企業の幅広い職種で利用でき、豊富で信頼性の高い情報を自在に活用できるという特徴がある。ヨーロッパ特許庁(EPO)で特許審査の際に技術情報のソースとして利用されているなどグローバルに評価が高く、日本国内でも利用者が急増している。

 Integrityはインターネットを介したサービスであり、継続的に機能強化が行われる。とくに、医薬品としての潜在的な作用メカニズムを予測できるBioEpistemeの機能が組み込まれたことが興味深い。このソフトはパッケージとして単独でも販売(国内では菱化システム経由)されており、米食品医薬品局(FDA)をはじめとする欧米政府機関でも多数使われているという。

 パッケージ版は任意の化合物が300種類近い作用メカニズムを持つかどうかを自由に判定できるが、Integrityに内蔵されたバージョンでは予測対象がデータベース内の26万化合物に限定される。このため、同社ではあらかじめすべての化合物に関して計算を実施し、予測結果をデータ登録してしまう作業を進めている。7月に予定されているバージョンアップでこの情報を盛り込む。

 また、ユーザーから化合物ライブラリーを預かって、受託で予測するサービスも開始している。

 さらに、関連機関のプロウスインスティチュートにおいて、新規にデザインした化合物をBioEpistemeで予測し、実際のメカニズムを実験で検証するプロジェクトを実施する計画も立てているという。