2007年春CCS特集:ワールドフュージョン

ケミカルゲノミクス支援へ総合体系、トライポス製品機能強化も着々

 2007.06.28−ワールドフュージョンは、今年の4月に米トライポスの創薬支援システムの国内販売権を取得。生物系と化学系の両方のIT(情報技術)を生かした“ケミカルゲノミクス”を具体化できる事業体制を固めた。

 同社は、統合ポータルとしての「BioElephant」を核に、遺伝子などの配列データと公共データベース、マイクロアレイなどのゲノム実験データ解析から、化合物のデータベース、薬物分子設計までを網羅する創薬研究基盤を用意している。トライポス製品もこの体系に組み入れられる。

 トライポス自体も、4月から新体制に変わったが、向こう数年間にわたる開発計画を明示しており、今後の機能強化や新製品開発に心配はないという。例えば、今年末には主力製品の「SYBYL」が最新版8.0にバージョンアップするが、6月には「Topomerサーチ」、9月に「TopomerCoMFA」と、段階的に新モジュールの投入が予定されている。

 ワールドフュージョンは技術志向のベンダーであり、単純な販売代理店のスタイルではなく、研究のワークフローに合わせたインテグレーションサービスに力を入れていく考え。

 当面は、標的たん白質と医薬候補化合物とのドッキングシミュレーションを行う「Surflex-Dock」、ターゲットタンパク質の3次元情報をもとにデノボデザインを行う「EAインベンター」、「SYBYLインベント」などをメインに販売を展開していく。

 サポート面では、トレーニングを充実させる考え。開発元から講師を呼び、米国と同じレベルの技術トレーニングを提供するという。