2008年春CCS特集:アフィニティサイエンス

新会社早くも豊富な品揃え、教育市場向け新製品も

 2008.06.25−アフィニティサイエンスは、昨年10月に設立されたばかりのニューベンダーで、海外のユニークな科学技術系ソフトを紹介。すでにCCS関連で、ウィーン工科大学で開発された密度汎関数法(DFT)ソフト「WIEN2k」、オーストリアのインテル・リガンド社のファーマコフォアモデリングソフト「LigandScout」、伊タレッタのディスクリプター計算ツール「DRAGON」とモデル構築ツール「MobyDigs」、イスラエルのシナジックス社の化学教育ソフト「モレキュラーコンセプター」−といったラインアップを揃えている。

 とくに、LigandScoutはたいへん洗練された操作系を備え、アイコンをクリックするだけで、たん白質と薬物分子の相互作用で重要なファーマコフォアのモデル化を行うことができる。これは単独のソフトだが、開発元のインテル・リガンドは合わせてファーマコフォアデータベースも提供しており、こちらはアクセルリスのディスカバリースタジオで利用することが可能。低分子側を含む2,500のファーマコフォアモデルと300のターゲット情報が含まれている。

 一方、モレキュラーコンセプターもユニークな製品。チバ・ガイギーの元研究者が開発したソフトで、ITを利用した薬物設計の理論と手法を体系的に学ぶことが可能。400サイトへの導入実績があり、今年1月に最新バージョン2.1がリリースされたばかり。同社では、大学向けに売り込む計画だが、民間企業の教育・研修にも役立つと思われる。

 同社はまだ若く、現在は輸入販売が中心だが、将来的にはサポートサービスにも取り組んで、CCS分野のユーザーに向けたサービスを強化していきたい考え。