CTCLSが製薬業向けにオフショア開発・アウトソーシング提供

インド系コグニザントと協業、コンサルから運用管理まで一貫サービス

 2008.05.19−CTCラボラトリーシステムズ(CTCLS)は、インド系のオフショア・アウトソーシングサービス大手ベンダーである米コグニザント・テクノロジー・ソリューションズ(本社・ニュージャージー州、フランシスコ・ドスーザ社長兼CEO)と業務提携し、国内の製薬企業向けに業務改善コンサルティングからシステム構築・運用管理までのトータルサービスを共同で提供する。欧米の製薬業に対する高い実績を背景に、日本企業のグローバル戦略をITソリューションの側面から一貫支援していく。ユーザー側にもメリットの大きな協業として注目される。

 コグニザントは、インドをサービス拠点とするオフショア開発ベンダーとしてトップの一角を占める企業。売り上げの30%は製薬・ライフサイエンス市場向けで、この分野だけで4,500人の専門スタッフを抱えているという。単なるオフショア開発にとどまらず、創薬・臨床開発・製造・営業&マーケティング・市販後調査などの広い領域で業務コンサルティング、ソリューション構築、運用管理サービスなどを総合的に提供している。具体的な実績としては、アストラゼネカのグローバルな臨床試験データ管理業務を5年間/9,500万ドルで受注した事例がある。

 オフショア開発やアウトソーシングでは、コミュニケーションや契約上の問題、プロジェクトマネジメントの難しさなどが壁になることが多いが、コグニザントでは“オンサイトオフショア”と呼ばれる方式により、顧客サイドにコグニザントのスタッフが事実上常駐し、きめ細かな意思疎通を行う。国内においては、CTCLSのスタッフがその役割を果たし、インドのリソースをコントロールして、顧客に対してコスト削減や業務効率の改善を達成していくことになる。

 CTCLSでは、今年に入ってから自社パッケージの開発業務をコグニザントに委託し、パイロットの意味を込めたプロジェクトをスタートさせている。そこで得たノウハウを顧客向けの開発案件にも応用していく。また、コンサルティングパックなどのかたちで提供しているコグニザントの製薬業向け各種サービスフレームワークを日本化し、順次日本市場に紹介していくことにしている。