米CASが無料で一般向けの化学物質検索サービス

CAS番号および名称で検索、日常的な7,800物質を収録

 2009.06.12−米ケミカル・アブストラクツ・サービス(CAS)が一般向けの無料情報検索サービス「コモンケミストリー」(http://www.commonchemistry.org)を公開した。化学物質名あるいはCAS登録番号で、その物質に関する情報を引き出すことができる。データベースは定期的に更新されるが、当面は英語だけのサービスとなっている。

 今回の「コモンケミストリー」では、周期表上の118元素および日常で広く使われ関心の高い約7,800の化学物質が収録されている。その中にはカフェインや塩化ナトリウム、過酸化ベンゾイル(にきび治療薬成分)などが含まれている。主に、一般の人が日常生活で気になった化学物質を手軽に調べてみるといった用途が想定されているようだ。

 情報の内容は、CAS登録番号、化学物質名または同義名、分子式、化学構造など。CASデータベースからの情報が中心だが、ウィキペディアとの相互リンクも加えられており、調査の範囲を広げることも可能。ウィキペディアとのリンクには、ニューヨーク州立大学ポツダム校のマーティン・ウォーカー教授が協力している。