東レシステムセンターがマック版の低価格CCSを発売

英OMLのNemesis最新版、操作性を向上

 1992.12.11−東レシステムセンターは、アップルのパソコン、マッキントッシュ(マック)で利用できる本格的な分子モデリングシステム「Nemesis」(商品名)の機能強化版の上市にともない、来年3月末までディスカウントキャンペーンを展開する。これは同社が国内総代理店を務めている英国オックスフォードモレキュラー社(OML)の製品で、マッキントッシュの操作性を生かした使い易さが特徴。これを20万円を切る低価格で提供する。国内でも最近、マック版のCCS(コンピューターケミストリーシステム)に人気が集中しているが、手頃で本格的な分子設計支援システムがほかにないことから、同社では期間中に100本の販売を見込んでいる。

 「Nemesis」は今回、バージョン2.0に機能強化された。マウスとプルダウンメニューを生かしたマックならではのユーザーインターフェースに完全対応し、さらに使い易くなっている。ディスプレー上の分子モデルをマウスだけで操作できるほか、マック用の分子構造スケッチソフトの定番であるChemDraw/Chem3Dのファイルフォーマットも新たにサポートしている。

 また、5軸までの結合角を範囲指定してのコンホメーションサーチ、ボンドオーダーの表示など、実用機能を充実させた。計算精度が高い独自の分子力場計算プログラムCOSMICを内蔵しており、主に有機低分子化合物のモデリングに威力を発揮する。

 ソフトウエアの標準価格は25万円だが、来年3月末までをキャンペーン期間とし、19万円で提供する。バージョン2の機能を手軽に体験できるデモディスク「Nemesis Sampler」の貸し出しも行う。