1998年春CCS特集:NEC
MolStudio好調な出足、計算サーバーの普及にも寄与
1998.03.20−NECは、分子軌道法ソフトのGAUSSIANをパソコン上から簡単に使えるようにするグラフィックソフト「MolStudio」を開発、昨年末から販売をはじめたが、2ヵ月強で70本以上の納入実績をあげるなど好調なスタートを切っている。UNIXとパソコンのクライアント/サーバー環境での利用形態を想定しており、UNIXサーバーへのログインなどの複雑な操作もあらかじめ設定しておけるなど、だれにでもわかる使い易さが人気を呼んでいる。
現在、NECの営業部隊による直販のほか、住商エレクトロニクス、NECパーソナルシステム、新進商会の3社と代理店契約を結んでおり、さらなる普及に期待がかかっている。
同社では、プロモーション活動の一貫として評価版のCD-ROMを作成。CCS展でも来場者に配布する計画である。1ヵ月間の期間限定だが、実際にリモートでGAUSSIANを起動し、計算結果をグラフィック表示することができる。製品版も5万円と安いので、GAUSSIANユーザーには必携のソフトといえる。
同社としては、GAUSSIANおよびMolStudioユーザーが増えることで、計算サーバーとしてのハードウエアビジネスに寄与させることが、事業上の1つの狙いとなっている。
とくに、昨年12月に発表した「スケーラブルサーバー TX7シリーズ」はPA-RISCプロセッサーを最大16個まで搭載でき、CCS分野でも高いパフォーマンスを発揮する。