R&D支援技術特集

住商エレクトロニクス

 1998.05.25−住商エレクトロニクスは、医薬品開発を支援するソフトウエアベンダーとして実績豊富な米トライポス社に加えて、今年の3月から新しく英シノプシス社と代理店契約を締結し、英社のデータベース製品などの取り扱いを開始した。とくに、ウィンドウズ版のフロントエンドツールである「ACCORD」を核に、ユーザーニーズに即した具体的な業務システムをカスタム開発して提供していくことにしている。

 シノプシスは、化学データベース管理システム(DBMS)最大手の米MDLなどに対して良質のデータベースを提供する企業として知られており、固相反応データベースの「ソリッド・フェーズ・シンセシス」や、保護基のデータを集めた「プロテクティング・グループ」などは日本にもユーザーが多い。

 その同社がパソコン製品として販売しているのがACCORDで、これはマイクロソフトのアクセスまたはエクセルで化学構造式を扱えるようにするツール。エクセル上では、化学スプレッドシートとして構造式を含んだ表の作成や分子量などの化学計算を行うことができる。また、アクセス上で化合物情報のリレーショナルデータベースを構築し、構造式をキーに検索するシステムが容易に実現できる。

 住商エレでは、ACCORDを上位のDBMSと連携させ、例えば構造情報をトライポスのDBMSであるUNITYに、テキスト情報をORACLEに格納しておき、それをパソコンから簡単に引き出すような環境を提供することを目指していく。このため、各ソフト間のインターフェースなどを独自で開発するほか、この環境に基づいたユーザー固有の業務システムへのカスタマイズも視野に入れている。