R&D支援技術特集
帝人システムテクノロジー
1998.05.25−帝人システムテクノロジー(TST)は、化学・医薬分野のR&Dを支援するため、米モレキュラーシミュレーションズ社(MSI)を中心とした既存のUNIX系製品群に加えて、今後はパソコンをプラットホームとしたツールを拡充させていく方針だ。すでに、コンビナトリアルケミストリー/ハイスループットスクリーニング(HTS)分野では英ケミカルデザイン社(CDL)のウィンドウズ版「Chem-X」を提供しているが、このほど新たにスウェーデン・ユーメトリ社の統計解析ソフトの販売権を獲得した。実験計画やデータ解析に幅広く利用することができる。同社では、こういった商品ラインアップの強化を通して、研究所全体のシステム化ニーズをより広くフォローしていく考えだ。
新発売したユーメトリ製品は「MODDE4.0」と「SIMCA-P for Windows」の2種。MODDEは実験化学者のためのデスクトップツールで、実験条件と実験結果との関係を解析し、実験結果の予測と最適化を行うための数学モデルをつくることができる。効率よく多くの情報を得るために、どのような実験を計画するべきかを探ることが可能。
SIMCA-Pは、大量の時系列データを多変量モデリングにより解析するソフトで、製造プロセスなどの複雑な変動要因を探索するときなどに威力を発揮する。
これまで同社が提供してきた分子モデリングソフトなどとはやや異なる分野の製品だが、ユーザーの研究活動に関連したソリューションという観点では共通項がある。これからは、より広いニーズに応えていく方針である。
なお、さきごろCDLは英オックスフォードモレキュラー(OMG)に買収されたが、国内の販売・サポート体制に変更はない。