MSI製品の国内販売新体制固まる

菱化システムが独占販売権、二次代理店網を展開

 1999.03.31−米国の大手コンピューターケミストリーシステム(CCS)ベンダーであるモレキュラーシミュレーションズ社(MSI)の日本国内における新しい販売体制が31日までにほぼまとまった。帝人との合弁の「帝人モレキュラーシミュレーション」を100%子会社化するにともない、抜本的な代理店網の再編成を進めていたもの。それによると、菱化システムが独占販売元となり、その下でいくつかの代理店が活動する形となる。MSIは、旧ポリジェンや旧バイオシムなどのCCSベンダーを合併しながら拡大してきたが、国内ではそのたびに代理店が増える格好となり、以前から代理店間でも販売窓口が多すぎるとの指摘があった。

 MSIの親会社である米ファーマコピアと菱化システムが今回結んだ契約は、当初2年間としてMSI製品を国内で独占的に販売するというもの。2次代理店を含めた具体的な販売網の構築は菱化システムに一任されている。

 これまで、MSI製品は旧ポリジェン製品主体のCTCラボラトリーシステムズ(CTCLS)、旧MSI製品の帝人システムテクノロジー(TST)とケイ・ジー・ティー(KGT)、旧バイオシム製品を中心にする菱化システム、ダイキン工業およびアダムネット、旧バイオキャド製品のCRC総合研究所といった陣営で販売されていた。

 新しい体制では、菱化システムの下で、ダイキン工業とアダムネット、KGTが販売活動を展開する。TSTは帝人の合弁解消にともない、CTCLSは菱化との交渉の結果、MSI製品の販売から撤退することになった。すでにCRC総研は昨年をもって販売・サポートを菱化に引き継いでおり、TSTとCTCLSの販売先を含むすべてのユーザーサポートは菱化に一元化される。

 菱化システムでは、MSI日本法人との共同マーケティングの推進やMSI拠点内にデモンストレーションやトレーニングの共同施設を設けるなど、密接な連携のもとに事業拡大を図っていく。