米サン・マイクロ、MDLのISISをソラリス環境に移植

化学・ライフサイエンス研究所システムに足がかり

 1999.08.31−サン・マイクロシステムズは、コンピューターケミストリーシステム(CCS)大手ベンダーである米MDLインフォメーションシステムズの統合化学情報管理システム「ISIS」(商品名)が、サンの基本ソフト(OS)である「ソラリス」に移植され、今年末に発売されると発表した。ISISは、データベース(DB)エンジンとしてオラクルを採用しているが、そのオラクルがサンのプラットホームを重視していることもあって、今回の移植が実現したものとみられる。

 ISISは、化学および生物学のさまざまなDB管理を行うシステムで、化学構造式の取り扱いや、代謝および毒性データの管理、外部の学術文献DBなどへのアクセスなどの機能を持ち、化学・医薬分野の研究所で広く使われている。

 コンパックのオープンVMS、IBMのAIX、SGIのIRIX、マイクロソフトのウィンドウズNTといったプラットホームをサポートしているが、ベースとなるオラクルはサンのソラリスとの関係が強い。今回の移植により、サンとしては、化学およびライフサイエンス企業の研究所システム市場への強力な足がかりを築いたことになる。