MSIとインテルがItaniumマシンにCCSを移植
Dmol3、CASTEPが対象
1999.12.13−コンピューターケミストリーシステム(CCS)大手の米モレキュラーシミュレーションズ(MSI)とインテルは、インテルの次期プロセッサーである「Itanium」(アイテニアム)向けに分子シミュレーションプログラムを移植することで提携した。密度汎関数法の「Dmol3」と第一原理分子動力学法の「CASTEP」が対象になっており、アイテニアムマシンが登場すると予想される2000年下半期には製品化されるとみられる。
アイテニアムは、以前にマーセドと呼ばれていたインテル初の64ビットプロセッサーで、来年第1・四半期から同チップを搭載した試作コンピューターが開発者向けに出荷される予定となっている。
MSIとインテルの計画では、マルチプロセッサー型のアイテニアム搭載ワークステーションまたはサーバーマシンに対し、Dmol3とCASTEPを移植し、ウィンドウズNT系のOSで稼働させる。
分子シミュレーションは大規模なコンピューターパワーを要求するアプリケーションであり、現在はUNIXベースのマルチプロセッサー機が利用される例がほとんど。この分野にアイテニアムの高いコストパフォーマンスを提供することで、市場にインパクトを与えることを期待しているという。