CCS特集:遺伝子/バイオインフォマティクス関連
三井情報開発
2000.03.20−三井情報開発は、バイオサイエンス分野の総合システムインテグレーターとしての事業戦略を強化。現在のバイオシステム部を4月から独立のバイオサイエンス事業部として新スタートさせ、全社的な基幹事業として明確に位置づける。役員会直結の組織になったことで意思決定も格段にスピードアップされ、新しい取り組みにも積極的にチャレンジしていく計画だ。
同社は、シーケンサーなどのハードウエアの販売から、最先端の遺伝子解析プログラムの受託開発、ラボラトリーオートメーションシステムの構築まで、バイオインフォマティクス分野におけるトータルでの一括サポートを提供。ヒトゲノムや微生物ゲノムなどの大型プロジェクトに関連した業務で実績を伸ばしてきた。
パッケージ製品は、欧米のものを厳選して提供しているが、なかでも独バイオベースの転写因子および転写因子結合部位に関するデーターベース(DB)は、個々のデータが吟味されランク付けされているので、このDBを使えば正確な解析が可能。今後とも協調関係を強めたいベンダーだという。
ただ、同社としては日本のソフトを海外で活躍させたいという思いが強い。そこでまず、自社開発した全ゲノム配列解析自動化ソフト「ゲノムギャンブラー」、アミノ酸配列から膜たん白質であるかどうかの判別や膜貫通へリックスを予測する「SOSui」(開発元・東京農工大学)を海外で普及させる。ゲノムギャンブラーは、海洋科学技術センターで好アルカリ菌バシラス・ハロデュランスの全ゲノム(420万塩基対)解明に使われた。
どちらもアカデミックユーザーには無料で提供する予定で、すぐにはビジネスにはならないが、日本のソフトの評価を高めるためにもぜひ行っていきたいという。