米MSIが材料研究者向けサイトを開設
材料系CCSの情報を無料で入手可能
2000.02.17−米国の大手コンピューターケミストリーシステム(CCS)ベンダーであるモレキュラーシミュレーションズ社(MSI)は、このほど計算材料科学に関連した研究者・技術者のためのインターネットサイト「MatHub」(http://www.mathub.com/)を開設した。無料で会員登録したあと、いろいろなコンテンツもすべて無料で利用できる。MSIの製品にこだわらず、材料系CCS関連情報を広く収集。最近では、医薬を中心としたライフサイエンス分野に対して、材料分野は応用展開がやや停滞気味であり、いろいろな情報を集め研究者の便宜を図ることによって、気運を盛り上げようとの狙いがあるものとみられる。
Mat Hubは、MSI側から情報を提供するだけでなく、利用者と一緒に価値ある情報をつくり上げていくことを目指している。また、ウェブ上の関連する情報へのリンク集としての性格も持っている。
サイトは大きく二つのセクションに分かれており、「リファレンス」セクションは、材料モデリングとインフォマティクスのための予備知識、分子モデリングの歴史、コンピューター利用技術にともなう理論の解説、産業界や教育分野でどのようにモデリングを利用できるかなどのコンテンツが揃っている。
「マガジン」セクションは計算材料科学に関連したさまざまな意見やコメント、および最新イベントを提供する。この領域の最新かつ興味深い発展に関する特集記事のほか、書評、ウェブサイト評、分子ギャラリー、モデリングに関するパズルやクイズなどが楽しめる。
研究者はこのサイトを利用することで、意見やアイデアを自由に交換したり、有益な情報を簡単にみつけ出したりすることができるという。
MSIとしては、このサイトに商業的な意図は持っておらず、完全に無償で運営していく方針。