米シミックスがNASDAQに上場
コンビナトリアル材料科学
2000.01.05−コンビナトリアル材料科学のシステムベンダーである米シミックス社(本社・カリフォルニア州、スティーブン・ゴールドビーCEO)が、このほど米NASDAQに上場した。同社株は、当初一株当たり14ドルで売り出されたが、現在では約30ドル強の水準で取り引きされている。
同社は1995年に設立されたコンピューターケミストリーシステム(CCS)関連の企業で、新薬の開発でここ数年間に急速に応用が進んだタウコンビナトリアルケミストリータトを材料開発に適用させる技術のリーダー的存在。コンビケム技術は、多様性に富む化学構造を大量に発生させ、それら候補化合物のハイスループットでの合成・スクリーニングを通して新薬探索を効率化するもので、同社ではこれを電子材料や機能材料開発の領域に応用している。
同社はソフトやシステムの販売は行わず、個別ユーザーからの受託研究プロジェクトの形でビジネスを展開しており、現在までにダウ・ケミカル、バイエル、BASF、ユニ・リーバなどが顧客となっている。いまのところ日本市場には進出していないが、技術的にもその動向が注目されるベンダーである。
今回の株式公開では、昨年11月に553万8,000株が、12月に新規に83万700株が売り出された。この結果、同社は8,916万1,800ドルを株式市場から調達したことになる。