富士通がnetlaboratory.comでバイオ関連ニュース配信サービスを開始
バイオインフォマティクス、遺伝子治療、医薬品開発など10分野
2000.09.28−富士通は、研究者/技術者のためのコミュニティとして開設しているドットコムサービス「netlaboratory.com」(http://www.netlaboratory.com)の新サービスとして、欧米を中心にしたバイオ、創薬、医療に関するニュース配信サービスを開始した。世界中の200以上の情報源から集められた数多くのニュースのなかから、専門のスタッフによって厳選された情報を毎日(月曜日から金曜日)提供するというもの。閲覧は無料で、netlaboratory.comの会員になる必要もない。
今回のサービスは、netlaboratory.comの「バイオインフォマティクス研究室」の新コーナー「Desktop D@ily」(デスクトップ・デイリー、http://www.netlaboratory.com/bio/d@ily_home.html)として設けられた。9月26日からニュース配信を開始しているが、バックナンバーを1ヵ月前まで遡って読むことができる。
このところ、遺伝子情報に基づくバイオ・創薬研究が加速しているが、欧米では大手製薬会社に加えて、数千社におよぶバイオベンチャーが新しい技術やサービスを日々提供しているのが現状。そうした目まぐるしいこの分野の最新動向を把握する手助けとして、国内の研究者にまとまった形で情報を提供しようというのが今回のサービスの目的である。
ニュースは、Biopharmaceuticals(バイオ創薬)、Gene Sequencing, Genomics and Bioinformatics(遺伝子配列、ジェノミックス、バイオインフォマティクス)、Combinatorial Chemistry & Drug Design(コンビナトリアルケミストリーとドラッグデザイン)、Pharmaceutical Development(医薬品開発)、Drug Delivery Systems(ドラッグデリバリーシステム)、Gene Therapy(遺伝子治療)、I.T. in Healthcare(ヘルスケアにおける情報技術)、U.S. Pharmaceutical Industry(米国の医薬品産業)、Pharmaceutical Industry - Non U.S.(米国以外の医薬品産業)、Pharmaceutical Patents(医薬品に関する特許)−の十項目に分類されている。トップページには、各項目それぞれ3件のニュースインデックスが一覧表示されているが、実際にはそれぞれ最大7件までのニュースが配信されており、各項目へのセレクトメニューを選ぶと、7件までのニュースインデックスと要約をみることができる。
このサービス自体は、デジタルコンテンツプロバイダーであるニュースエッジ社の配信サービスを利用して実現している。ニュースソースは、企業のプレスリリースを配信しているPRニュースワイヤーやビジネスワイヤーのものが多く、基本的には編集されていない“生の情報”が中心のようだ。ただ、すべて英語であるため、タイトルと要約だけでも日本語に翻訳してもらえれば、もっとありがたいところだろう。
また今回、生物・医学・薬学などの専門出版社である羊土社の「月刊実験医学」編集部によるコラムの連載もスタートした。ライフサイエンス分野の話題を新コーナー「Editor's View」(エディターズ・ビュー、http://www.netlaboratory.com/bio/view/yodosha.html)で提供するもので、こちらは月に1−2回程度の更新になるようだ。