東洋情報システムがモビウスジャパンと販売提携

金融向けに電子ドキュメントウェアハウス技術を提供

 2000.10.03−東洋情報システム(TIS)は、モビウスジャパン(本社・東京都千代田区、矢崎博雅社長)と電子ドキュメントソリューションで戦略提携し、モビウスの電子ドキュメントウェアハウス(EDW)製品の販売権を取得した。とくに、金融分野を対象にしたeビジネスソリューションの提供に力を入れていく。

 モビウスの「ビュー・ディレクト」は、さまざまなプラットホームやフォーマットの混在した文書を一括してアーカイブ化し、クライアント側から瞬時に検索・表示ができるようにするシステム。IBMの汎用コンピューターをはじめ、各種UNIX、ウィンドウズNTにも対応しており、ウェブを利用して簡単にそれを閲覧する機能もある。

 具体的には、マイクロソフトワード/エクセル、HTML、XML、PDFのほか、オーディオやビデオといった各種フォーマットを網羅。SAPなどの業務パッケージのドキュメントも一括して扱える。IBM汎用機で作成される各種帳票類も電子帳票として統合することが可能。記憶装置、記憶媒体の違いなどに依存せず、エンタープライズデータを丸ごと書庫化できるのが特徴だ。

 今回、TISとモビウスジャパンは、この技術をコアにしたeビジネスの推進、日本市場向けのマーケティングと製品開発、金融業界への販売拡大、日本市場へのドキュメントソリューションポータルのコンサルティングなどを共同で行っていく。

 とくに昨年、大蔵省の規制緩和によって財務データの電子的な保管が可能になったことから、金融分野での導入が注目されている。TISは金融分野の情報サービスで高い実績を持っており、その意味でも今回の提携の意義があるようだ。