米ファーマコピアが三菱東京製薬からプロジェクト受注

MSI日本法人として初受注に成功、年内さらに1−2件

 2001.04.04−創薬研究のアウトソーシングサービスを提供している米ファーマコピアは、三菱化学の全額子会社である三菱東京製薬と受託研究契約を締結した。専門的なアッセイ(評価分析)技術や数100万種の化合物ライブラリー、ウルトラHTS(ハイスループットスクリーニング)技術などを用いて、三菱東京製薬のターゲットに対して活性のある化合物を探索する。今回の契約は日本法人のモレキュラーシミュレーション(MSI KK)が主導的に受注した初めてのケースで、同社では年内にさらに1−2件のプロジェクトを国内で受注したいとしている。

 ファーマコピアは、これまでに1996年に第一製薬と、1999年には大塚製薬とそれぞれ受託研究契約を結んだ実績を持つ。それに加え、同社では昨年の春から日本法人のMSI KK(6月からアクセルリスに社名変更)による営業体制を整えて、国内でのプロジェクト受注に力を入れてきていた。今回の三菱東京製薬との契約はその具体的な成果になるという。

 詳細なプロジェクトの内容は不明だが、三菱東京製薬がターゲットとしている生体系に対する生物学的アッセイを通して、ファーマコピアの持つ大量の化合物ライブラリーをウルトラハイスループットでスクリーニングにかけ、大量のデータ解析によってポテンシャルの高いリード化合物を短期間で見つけ出そうというものだと推測される。

 今回のプロジェクトを通し、ファーマコピアは初期費用のほかに、何らかのマイルストーン到達にともなう追加の成功報酬、さらに医薬品として製品化に結びついた際にはそのロイヤリティーを得ることになっている。