CCS特集:総合系

アクセルリス

 2001.05.25−アクセルリスは、米ファーマコピア傘下のモレキュラーシミュレーションズ(MSI)とシノプシス、ジェネティックコンピューターグループ(GCG)、オックスフォードモレキュラーグループ(OMG)の主要4ベンダーが合併して6月からあらためてスタートする新ベンダーである。CCSのデパートとして全方位を網羅する多彩な製品群を擁しているが、今後2−3年をかけて製品体系の刷新と統合を行っていく。6月19日から21日の3日間にかけて日本でユーザーフォーラムを開き、世界に先駆けてアクセルリスという新体制を踏まえた製品計画などを紹介することにしており、その内容が注目される。

 国内では、アクセルリスの製品群が3系統に分類され、分子モデリング系を菱化システム、ケムインフォマティクス系を富士通、バイオインフォマティクス系を三井情報開発がメインの代理店となって販売する体制となる。このうち、ケムインフォとバイオインフォに関しては、アクセルリス日本法人による直販も行われる。インフォマティクス系システムは大規模なエンタープライズソリューションとしての案件が多く、そうした場合は代理店との協調体制を組むことになるが、日本法人としても営業活動の先頭に立つほか、デスクトップ製品やコンテンツ製品に関しては積極的に直販を行っていきたいという。

 このため、日本法人の体制も大幅に拡充する。ライフサイエンス系モデリング、マテリアルサイエンス系モデリング、ケムインフォ、バイオインフォの4分野をそれぞれ担当する技術サポートスタッフを採用。代理店各社への技術面でのサポートを強化する一方で、将来のエンドユーザー向けコンサルティング事業などへ発展させる布石を打っていく。年度内には16−17人程度の体制になるということだ。

 製品の統合は、基本的にはウィンドウズ系のクライアントに、ウィンドウズ系またはUNIX/Linux系のサーバーを組み合わせた3層ウェブアーキテクチャーをベースとし、ベンチケミストから計算化学のエキスパートまでが共通の操作性で各種ツールを駆使できる環境を目指していく。フォーラムでは開発中のプロトタイプの一部が公開できるという。