CCS特集:ケムインフォマティクス系
日本バイオ・ラッド ラボラトリーズ
2001.05.25−日本バイオ・ラッド ラボラトリーズのサドラー事業部は、IR(赤外線)やNMRの解析データベース(DB)をもっと広く利用してもらうため、新しいライセンス方式での提供をはじめた。製品体系も一新されており、今後のユーザーの増加が期待されている。
サドラーのDBは70種類以上に分類されてそれぞれが買い取りとなっていたが、それを導入しやすくしたのが「Have It All」。昨年から期間や回数を区切って全DBを手頃な価格で利用できる新製品として発売したが、今年の4月からは1年間無制限使用が可能で90万円という新しいライセンス形態でも提供が開始された。
また、これらのDBコンテンツを含めた総合的な分析研究環境として「Know It All」がこのほど新たに製品化された。これは、これまで別々の製品だった構造式作図・レポーティングツール(旧ソフトシェル製品)とスペクトルDB検索システムを共通のグラフィカル環境で統合したもの。IRとNMR、ガスクロマトグラフィーのデータのほか、NISTの質量分析(マス)データが収録されている。1つの化合物について複数のDBがある場合は、1回の検索で例えばIRからNMRのデータにリンクすることも可能。
ソフトの操作系全体はフレームで区切られたブラウザーのようになっており、左端のフレームのメニューボックスには各種の機能アイコンを分類して整理しておくことができ、ユーザーが必要なアイコンを選んで編集することも可能である。インターフェースがオープンにされており、外部のソフトもこのメニュー内に組み込めるようになっているということだ。
DBコンテンツは買い取り方式でもHave It All方式でもかまわない。特定の分野のDBだけを利用するユーザーには買い取り式が、いろいろなDBを幅広く検索したいユーザーにはHave It All式が適している。