CCS特集:バイオインフォマティクス系
コンパックコンピュータ
2001.05.25−コンパックコンピュータは、バイオインフォマティクス分野で最も普及しているプラットホームベンダーであり、日米欧の三極に専門の技術サポート部隊を展開して世界先端のゲノム/プロテオーム研究を支援している。世界の主導的な研究機関が同社のシステムを採用して最新のアプリケーションを稼働させており、そのことから得られるフィードバックが同社の最大の強み。国内では今後、民間の需要も拡大すると期待されるため、とくに海外の事例や技術を紹介することでユーザーの期待に応えていく。
コンパックは合併前のDEC時代から科学技術計算分野のトップベンダーであり、バイオ分野に関しては1990年代はじめに超並列コンピューターを使って超高速ホモロジー検索プログラムを稼働させたことがはじまりとなる。この分野のアプリケーションはほとんどがフリーソフトで、データベースも公的なものが中心であるため、それらは同社のプラットホーム上で独占的なものではない。しかし、同社には64ビットアーキテクチャーへの最適化で一日の長があり、実際のパフォーマンスでは他を大きく引き離しているのだという。
大規模システムの代表的事例は米セレーラ社だが、国内でも理化学研究所に150台のアルファクラスターシステムを納入している。
最近では、低価格サーバーを利用したベオルフ型クラスターの需要も高まっているという。ノード数を増やしてスピードを稼ぐという考え方で、1億円相当のシステムを数千万円で構築することが可能。米インサイト社や英サンガーセンターなどの導入事例があり、欧米では需要拡大の兆しをみせている。同社では、日本語環境でのテストも開始している。
また、米国ではセレーラおよび国立サンディア研究所と共同でプロテオミックス解析専用スーパーコンピューターのプロジェクトも昨年暮にスタートした。半導体開発から行い、2004年に試作機を動かす。