CCS特集:バイオインフォマティクス系
ヒューリンクス
2001.05.25−科学技術系に強いパソコンソフトウエアベンダーであるヒューリンクスは、バイオインフォマティクスの入門ソフトとして米テキストコの「ジーンコンストラクションキット2」(GCK2)と「ジーンインスペクター」を昨年から販売開始した。分子生物学者に必携のツールとして人気を博している。また、化学者向けの定番である米ケンブリッジソフトの「ChemOfficeシリーズ」も根強いファンに支えられ、好調なセールスを記録している。
GCK2は、専門誌により4年連続でベスト・プラスミドマッピングソフトウエア賞を与えられた製品で、その使いやすさ、とっつきの良さで圧倒的な支持を得ている。パソコン上で遺伝子操作を体験するころができ、複雑な遺伝子組み換えのクローニングプロジェクトを立案・遂行するためのさまざまな機能を備えている。
入手可能なすべての制限酵素のデータを持っている(3ヵ月ごとに最新版をダウンロード)ので、実際に遺伝子組み換えを実行する前にシミュレーションが可能。高価な制限酵素の節約と研究の時間短縮に役立つ。
一方、ジーンインスペクターは、電子ノートブック機能と総合シーケンス解析機能、イラストレーション作成機能を兼ね備えた分子生物学者のアシスタントソフトウエア。60種類以上の核酸とたん白質の解析機能を内蔵しており、わかりやすい操作性が受けて大学の医学部関連などで導入が進んでいるという。
一方、ChemOfficeもいまや伝統的な製品だが、学生が就職してからも使い続けるなど、定番ソフトとしての強みを発揮している。とくに、ChemOfficeウェブサーバーは、簡潔ながらMDLのISIS同等の機能を実現でき、中小クラスのユーザーにケムインフォマティクスの基盤技術としても注目されはじめている。ブラウザーでどこの情報にも簡単にアクセスできる点で評価が高い。