CCS特集:総合系
インフォコム
2001.05.25−インフォコムは、今年の4月に日商岩井グループのインフォコムと帝人システムテクノロジー(TST)が合併する形で新しいスタートを切った。CCS事業に関しては旧TSTの事業をそのまま継承しており、新体制の下で発展的な拡大を目指していく方針。企業規模が2倍になったことに加え、旧インフォコムの持つインターネットのインフラストラクチャーやコンテンツ配信技術などの強みを生かして、従来型のシステムインテグレーション(SI)やソフトウエア販売事業の枠を超えた新しいサービス事業への取り組みも検討していくことにしている。
新体制の下で、直接のCCS事業はヒューマンライフソリューション事業本部のライフサイエンスソリューション部として組織されており、そのなかにゲノムグループ、プロテイングループ、ケミストリーグループ、ラボラトリーサポートグループが置かれている。同事業本部内には病院向けや在宅医療関係などのメディカルアプリケーションの部隊も組み込まれている。
旧TST時代の昨年度は、バイオインフォマティクス系の事業が好調に伸びた。官公庁と民間の比率は7対3で、前者はSI中心、後者はソフトパッケージがメインのビジネスになっている。昨年は需要が多くて人手不足になる局面もあり、事業体制の強化も課題になってきているようだ。
さて、新体制のゲノムグループは遺伝子のシーケンシングまでをカバーしており、製品としては配列解析のアクセラレーターボード「デサイファー」(タイムロジック社)、独自開発の統合システム「GeneLIME」など、プロテイングループはアフィメトリックス公認のDNAチップ解析ソフト「エクスプレッショニスト」(ジーンデータ社)、遺伝子特許データベース「GeneSeq」(ダウエント社)などの製品を擁している。旧TSTの「GIAS」オンラインサービスを利用すれば、GeneSeqとGenBankなどを一度に検索できるのでユーザーからも便利だと評価が高い。
ケミストリーグループではADME(吸収・分布・代謝・排出)予測のシミュレーションズプラス社の製品、アブソープションシステムズ社の受託試験サービスも注文が相次いでいるようだ。