CCS特集:バイオインフォマティクス系

ソフトウエア開発

 2001.05.25−ソフトウエア開発(SDC)は、DNAの塩基配列を解析するパソコンソフト「GENETYX」で長年の実績がある。かつてのNS-DOS版の時代からバイオ研究に欠かせないソフトとして定番になっており、マック版とともにウィンドウズ版が中心となった現在でも、新規ユーザーの伸びは衰えていない。今年の3月にはたん白質分野の研究をカバーする「EXONORER」が新発売され、次の大型商品に育成したいと期待をかけている。

 同社は独立系のソフトウエア会社だが、1980年代半ばからバイオソフト事業を推進、国内で常にトップブランドの地位を保持してきた。主力のGENETYXはマッキントッシュ版のバージョン11が昨年12月にリリースされており、同じ機能のウィンドウズ版バージョン5は今年の4月に発売されたばかり。毎年、着実にバージョンアップしてきた信頼性も人気の秘密といえる。

 今回の最新版は、図形機能などをさらに見やすく改良しており、PCRプライマー検索やシグナルペプチド予測が可能になったなどの新機能を盛り込んでいる。

 ネットワーク環境で利用できるクライアント/サーバー版も用意しているが、こちらの方は100本単位で大学などの教育用に使われるケースもあるという。

 一方、EXONORERはゲノムのなかのエクソン領域(たん白質に翻訳される遺伝子の部分)の位置を探索・解析する機能を持っている。エクソンに対応した部分だけを集めたcDNAデータベースを利用し、それと突き合わせることで任意の塩基配列のなかからエクソン領域を予測する。

 公的データベースを利用するほか、ユーザーが自分の配列データからcDNAデータベースを作成する機能も用意されており、ポストゲノム研究のステージで活躍しそうだ。現在はウィンドウズ版だけだが、マック版(OS X対応)も予定されている。