ソフトウエア開発が遺伝子領域探索ソフトを開発

エクソン探索・解析機能、cDNAデータベース作成機能を装備

 2001.05.08−ソフトウエア開発(SDC)は、ゲノムの配列情報のなかから遺伝子領域を探索するソフトウエア「EXONORER」(エクソノーラー、商品名)を開発、販売を開始した。発現してたん白質に精製されるエクソン(たん白質に翻訳される遺伝子の部分)の位置を探索・解析することが可能である。パソコンで手軽に利用でき、グラフィカルで理解しやすく、操作もわかりやすいのが特徴。ソフト価格は30万円。

 同社は、塩基配列の総合解析ツール「GENETYX」で長年の実績があるが、ポストゲノムで研究対象がたん白質にシフトしていることを受け、今回のEXONORERを製品化した。低価格で提供することにより、GENETYXに続く大型商品に育成したい考え。

 EXONORERは、公開されたゲノム配列、またはユーザー独自のゲノム配列情報のなかから、エクソンの探索・解析を支援する機能を持っている。DNAの塩基配列全体はエクソンとイントロンから構成されており、とくにエクソンは転写される際にmRNAとして残る部分。たん白質に翻訳される領域であり、遺伝子が発現してつくられる各種たん白質の設計図とも呼ばれる。EXONORERは、エクソンに対応した部分だけを集めたcDNAデータベースを利用し、それを突き合わせることで任意の塩基配列のなかからエクソン領域を予測することができる。

 cDNAデータベースとしては、国内外の公開データベースが利用できるほか、ユーザーが独自にcDNAデータベースを作成することも可能。EXONORERには研究者がプライベートデータベースを作成する機能が用意されており、これを使って簡単に自分の配列データをデータベース化し、エクソン探索に利用することができる。

 動作環境は、ウィンドウズNT/2000、ウィンドウズ98/Meだが、プログラム自体はJavaで開発されているので移植は容易であり、Mac OS Xへの対応も予定している。