CCS特集第3部:バイオインフォマティクス

オラクル

 2001.11.31−オラクルは、マサチューセッツに開発部隊を置くバーチャルカンパニー方式でバイオインフォマティクス関連事業に取り組んでいる。大量の情報を扱う同分野では高性能のデータベース管理システム(DBMS)の存在が不可欠で、同社のOracle 8iはセレーラやサンガーセンター、ミリアッド、アムジェン、アマシャムファルマシア、バイオテック、ドラゴンジェノミックス、ヒュービットジェノミックス、農林水産省、京都大学などの多くの研究機関で利用されている。

 同社は、セレーラに対する専門のサポート体制を敷き、2年半にわたってヒトゲノム解読プロジェクトを後方から支援してきた実績がある。大量のデータを効率良く扱うためのインフラ技術を提供するのが同社の役割であり、その優れたスケーラビリティーで圧倒的なシェアを築いている。

 とくに、新しくリリースされたOracle 9iは、バイオインフォ分野のアプリケーションでさらに強力な環境を提供できる。例えばSNPs解析の場合、通常は256プロセッサーで8日間かかるだけの計算量があるが、Oracle 9iのリアルアプリケーションクラスター技術を使えば4プロセッサーでもわずか15分間で計算が完了するという。

 また、たん白質を同定するなどの処理では、通常と異なるクエリーアーキテクチャーが必要になるが、そのような場合でも効率良くデータを抽出することが可能。