コンパックが横浜市立大学にスーパーコンピューター納入

ポストゲノムのたん白質構造解析研究向け

 2001.12.05−コンパックコンピュータは、横浜市立大学にスーパーコンピューター「アルファサーバーSCシリーズ」を納入した。ポストゲノム分野のたん白質構造解析を中心としたアプリケーションで利用されるもので、この用途では国内最大規模のシステムになるという。

 今回のシステムは、アルファ21264プロセッサー(833MHz)を128個搭載しており、OS(基本ソフト)にはTru64 UNIXを採用。1テラバイトのファイバーチャネル式SAN(ストレージエリアネットワーク)型ストレージシステムも組み込まれている。ネットワークも含めたシステム全体は新規に構築されたもので、住商エレクトロニクスがインテグレーションを担当した。

 設置したのは、横浜市立大学が今年の4月に新設した大学院生体超分子システム科学専攻(鶴見キャンパス、横浜市)で、たん白質の立体構造に関する情報処理、分子シミュレーション法に基づく分子構造の予測、遺伝子の一次構造情報に基づく遺伝子機能の解析などを行っていく。

 同大学では、高速でたん白質の構造解析を行うために並列処理型のスーパーコンピューターが必要だと判断し、今回の導入を決めた。高並列化が可能で、プロセッサー自体が高い性能を持ち、システムの拡張性や操作性が高いことなどが機種選定のポイントになったという。

 コンパックは、すでにゲノム研究分野でのシステム導入事例は多いが、たん白質解析などのポストゲノムに特化した本格的な受注は今回が初めてになる。これを機に、同分野での販売活動を強化してく方針である。