日立ソフトがDNAチップ向け新型スポッターを開発

生産能力を倍増、品質向上も実現

 2001.12.22−日立ソフトウェアエンジニアリングは、DNAチップ/マイクロアレイの新しい作製装置「SPBIO II」(商品名)を開発、販売を開始した。従来の機種に比べて生産性が2倍に向上しているほか、防塵・乾燥防止機能の装備で品質向上も実現した。価格は1,500万円で、初年度50台の販売を見込んでいる。

 SPBIOは、1998年に開発したスライドガラスを基板とするスポッター型のDNAチップ/マイクロアレイ作製装置。データ読み取り装置の「CRBIO」やデータ解析ソフト「CHIPSpace」と組み合わせて販売する一方、この装置を関連会社のDNAチップ研究所に導入して、イースト菌やヒトの遺伝子をスポットした汎用チップ「HyperGene」を製品化している。

 今回のSPBIO IIは、スポットヘッドを固定し、スライドガラスを円盤上で操作する新方式を採用、1時間当たり2万4,000ヵ所のスポッティングを可能とした。さらに、1回の設定で96枚のチップが作製できるなど、生産能力としてはほぼ倍増している。

 また、試料を供給するマイクロタイタープレート(MTP)を最大32枚まで搭載可能。作業効率も大幅に高まった。MTPスタッカー部は温度コントロールと乾燥防止機能を備えているほか、装置の密閉度を高めて内部に気圧をかけることにより防塵性を持たせている。