2002年春季CCS特集:CRCソリューションズ
バイオインフォ独自パッケージ開発を推進、XMLソリューションにも力
2002.06.20−CRCソリューションズは、バイオインフォマティクス分野の拡充に力を入れている。オリジナルのパッケージソフト開発を推進するとともに、伊藤忠グループ内での連携も強化していく。4月に設立したバイオインフォマティクスセンター(大阪)の運営を担当しているほか、CTCラボラトリーシステムズ(CTCLS)との提携でこの分野のシステムインテグレーション(SI)ビジネスにも取り組んでいく。
自社パッケージの第1弾は、マイクロアレイ発現解析ソフトの「MAAT」。発現率をガンマー分布と仮定した手法と、複数実験データにより解析精度を向上させる調整P値法をモデル化したことが特徴で、画像情報の解析に特化したもの。欧米の発現解析ソフトを補完する使い方ができる。
また、ゲノムデータベース検索システム「MUGENエクストラクター」(仮称)も開発中。機密保持の観点から社内に検索システムを構築したいというニーズに合わせてカスタマイズを基本とし、SIビジネスの武器として活用していく考えだ。
もう一つ、SIとの関連で注目されるのが米ラブブック社のバイオ向けXML製品群である。現在開発中のJavaバージョンを中心とし、UNIXやウィンドウズ、マッキントッシュ、Linuxを含めたクロスプラットホーム対応を生かして、XMLベースのバイオインフォマティクスシステムを構築するサービスを提供していく。これはCTCLSとの協力体制で事業を進める。
一方、長年販売を続けている米ウエーブファンクションの分子モデリングシステム「SPARTAN」は引き続き教育用途で好調。明治大学などの豊富な導入例があり、昨年度も東邦大学(千葉県)から40本を受注している。