2002年春季CCS特集：エルエイシステムズ

たん白質構造解析をフルサポート、PCクラスター構築・運用まで一貫

　2002.06.20−エルエイシステムズ（LAS）は、NMRなどの構造解析を長年サポートしてきた実績を生かし、ポストゲノムのたん白質構造・機能研究のためのフルサポート提供に力を入れている。LinuxベースのPCクラスター構築サービスも行っており、ハードからソフトまで幅広い取り組みでユーザーの信頼を得ている。

　同社は、たん白質の構造を解明するためのNMR装置とＸ線回折装置の両方をサポートするソフトウエア技術を擁している。NMRデータからの構造解析では「NMRPipe」、Ｘ線データからの解析では「TurboFRODO」といった製品がある。

　同社の代表的ユーザーの一つが理化学研究所で、多くのソフトを納入しているが、とくにギュントハルト教授やドミトリー教授などの著名な研究者の研究室のシステム全体をフルサポートで請け負っている。最適化したアプリケーションを搭載したギガビットネットワーク型のPCクラスターを構築し、大容量ストレージ管理、ネットワークセキュリティ対策も含めて運用管理全体をサポート。ユーザーにとって、研究そのものに没頭できる理想的な環境づくりを支援することを目指している。

　一方、同社はカナダのACD製品を長年販売してきたが、今年からは富士通が新しい正規代理店に変わった。LASとしては、これまでに350社に導入した実績もあり、富士通とのパートナーシップを組む形で引き続きACD製品を取り扱っていく。

　ACD製品は、NMRや赤外線、質量分析などのスペクトルデータの解析、各種物性推算、IUPAC名称の生成など、化学研究に役立つ77種類のソフトがそろっており、ここへ来て世界的にも実績が急拡大しているということだ。