2002年春季CCS特集:三井情報開発

バイオインフォ事業で人員倍増、投資戦略も活発化

 2002.06.20−三井情報開発(MKI)は、バイオインフォマティクス関連事業の組織を2倍に強化し、多角的な展開に乗り出していく。営業部隊の確立でパッケージ製品の拡販に力を入れるほか、倍増したスタッフを生かしてのバイオインフォマティシャンの常駐支援サービス、関西地区での事業基盤の構築など新戦略を次々に打ち出す計画である。

 この事業に関しては、1年前の50名がいまは100名体制へと強化されている。外部への投資も活発で、協和発酵との合弁の微生物ゲノム会社であるザナジェン、オリンパス光学工業との合弁の生体情報計測技術ベンダーであるノバスジーンに加え、昨年11月にはテーラーメード医療に向けたマイクロアレイ開発企業のジェー・ジー・エスに出資、今年5月にはトランスクリプトーム研究の米ジーンネットワークスにも出資している。さらに、三井物産との戦略的提携関係もいっそう強めていく予定。

 一方、自社開発のパッケージ製品では、匿名化システム「SCTS21」、実験支援システム「バーコードLabs」、SNP解析システム「RoboSNP」、マイクロアレイ発現解析システム「ゲノミックプロファイラー」などがある。また、世界中の遺伝子データベースを整理し、自社で解析したデータも加えて、包括的な遺伝子統合データベースを構築する計画も進んでおり、今年の夏にはベータ版を公開できるようにしたいということだ。

 同社が委託されているNEDOプロジェクトの「遺伝子ネットワークの同定アルゴリズム」も今年が最終年度に入っており、これは来年度以降に製品化につなげる。

 同時に、米アクセルリス、独バイオベース、コンピュージェン(イスラエル)などの海外製品の販売も強化していく。