CCS特集:トムソンISI/トムソンダウエント

医薬・化学・材料研究の統合データサービスを提供、使い勝手が向上

 2003.06.26−ISIとダウエントは、カナダを本拠にした情報プロバイダーであるトムソングループにおいて、科学技術分野をカバーする“トムソンサイエンティフィック”を構成する代表企業で、化学・医薬・材料研究を支援する“電子図書館”、“電子調査室”を提供している。

 トムソンサイエンティフィックは、学術文献情報の米ISI、特許情報の英ダウエント、治験薬情報の英カレントドラッグスなどの企業およびデータベース(DB)サービスから構成される。とくに、ISIの「ウェブオブサイエンス」はこのほど最新のバージョン6がリリースされた。これまで分かれていた化合物/反応DBサービス「ISIケミストリー」が統合され、ファクトDBと文献DBを完全に一体として検索・利用できるようになった。構造式で検索して関連文献を参照、さらにその文献を引用している文献をさらに探したりするなどの掘り下げた調査を簡単に行うことができる。

 新機能としてアラート機能が追加されており、決まったパターンの検索式を設定しておくと、それに基づいて更新されたDBを毎週検索し、新情報だけを自動的に届けてくれる。文献のフルテキストへのリンクや、他のDBへのリンクなどの機能も強化されている。

 一方、ダウエントの「イノベーションインデックス」もバージョン4にアップされた。特許情報の「ダウエントワールドパテントインデックス」と引用特許情報の「ダウエントパテントサイテーションインデックス」を統合したもので、化合物DBや構造式を使った検索が可能になった。検索結果の一覧表示画面で特許文書に含まれる図面をサムネール表示する機能も便利。やはり、アラート機能も組み込まれたという。

 そのほかのDBサービスでは、ダウエントの「ウェブオブナノテクノロジー」がある。ナノテクの特許と文献、関連ウェブサイトからの情報をまとめたもので、今年の2月にリリースされた。昨年まで速報として提供していたサービスを本格的な内容にグレードアップしており、すでにトライアル中のユーザーもいくつかあるという。