CCS特集:エルエイシステムズ

たん白質構造解析分野で実績、高速計算環境構築もサポート

 2003.06.26−エルエイシステムズは、ポストゲノム研究のたん白質解析にともなうパッケージソフトウエア、および高速計算・大容量ストレージなどのシステム構築で実績を加えてきている。今年も市場の勢いは変わらないとみており、大学・官公庁市場を中心に確実な事業展開を目指していく。加えて、民間需要の回復に期待したいということだ。

 近年、たん白質の構造解明が急ピッチで進んでおり、そのためのNMR(核磁気共鳴)装置やX線回折装置の導入が活発化している。同社は、NMRデータからの構造解析では「NMRPipe/PIPP/DYNAMO」(米NIH)、X線データからの解析では「TurboFRODO」(仏AFMB-CNRS)といった製品を擁しており、また富士通の代理店としてカナダのACD製品を販売している。

 とくに、ACD製品はもともと同社が国内で紹介していたソフトで、いまでも7割程度は同社からの販売実績になっているという。大規模な分析部門を持つ大手ユーザーにはかなり浸透してきており、中堅企業への普及が次の課題になっているようだ。その意味でも、景気回復が待たれるところ。

 また、最近好調なのがハードウエアの構築サービスだという。とくに、ブレード型のLinuxサーバーへの要望が大きく、大量の実験データを収納するためのRAIDディスクシステムとともに組み上げて納入するケースが増えている。ハードウエアの追加設置の案件も多い。たん白質の構造解析のソフトウエアを高速に動かしたいという要望が中心だということだ。