インフォコムが遺伝研のGIBをインハウス向けに製品化

微生物比較ゲノム解析システム、ユーザー所有のゲノムデータの統合が可能

 2003.11.22−インフォコムは21日、国立遺伝学研究所と共同開発した微生物比較ゲノム解析システム「GIB」を製品化し、「GIBOX」の名称で一般販売を開始すると発表した。解析ソフトウエアとデータベースがインストールされたサーバーをセットにして販売するもので、初期費用を抑えて導入しやすくするために年間使用ライセンス方式で提供する。GIBの全機能をインハウスで利用できるため、研究機密のセキュリティを意識する必要がない。製薬会社などでの導入を見込んでいる。

 GIB(Genome Information Broker)は、遺伝学研究所の生命情報・DDBJ研究センターの菅原秀明教授のもとで開発されたもので、1997年からインターネット上(http://gib.genes.nig.ac.jp/)で一般公開されている。140種以上の微生物のゲノムデータが登録されており、キーワード検索やホモロジー検索、GCプロットなどの機能を用いて比較ゲノム解析に利用することが可能。

 今回のGIBOXは、このGIBをインハウス環境で利用できるようにしたシステムで、ユーザーは公開されたゲノムデータの中から必要なものをダウンロードし、データベース化して自由に利用することができる。ユーザー所有のゲノムデータを同時に登録・格納しておき、あわせて解析することも可能。

 インフォコムでは、今回のような産学共同研究の成果物を自社パッケージとして外販することを今後のバイオ関連事業のひな形の一つにしたいとしており、第2弾以降の展開も計画中だという。