「秋葉原クロスフィールド」が2005年3月からオープン

秋葉原駅西側2棟の高層ビルで構成、研究拠点から集客まで多彩な機能

 2004.04.21−NTT都市開発とダイビル、鹿島の3社は20日、秋葉原駅前西側に建設中の「秋葉原ITセンター」(仮称)の正式名称およびロゴマークを決定したと発表した。名称は「秋葉原クロスフィールド」で、地上31階の「秋葉原ダイビル」と同22階の「秋葉原UDX」の2棟から構成される。オープンはそれぞれ、2005年3月と2006年3月。秋葉原駅は、東側にもヨドバシカメラの大型店舗の進出が2005年に計画されており、町の様相は大きく変化することになりそうだ。

 今回明らかになった計画によると、秋葉原ダイビルは延べ床面積が約5万平方メートルで、産官学連携機能や情報ネットワーク機能を中心とし、先端のIT研究拠点としての役割を持たせる。企業の研究所や公的研究機関、大学などの研究者を集めて共同研究を推進する一方、次代を担う人材育成やベンチャー企業の育成・支援に取り組む基盤としていく。また、秋葉原クロスフィールドおよび周辺地域をサービスするデータセンターを配置し、ギガビットクラスの高速大容量ネットワーク基盤を活用しながら、最新技術情報やデジタルコンテンツを集積した情報基地とする予定。上層のオフィスフロアには日立製作所が一括で入居することが決まっている。

 一方の秋葉原UDXは延べ床面積が約16万平方メートルで、集客のための機能をメインとしている。地下1階−3階にはレストランやカフェを集めるほか、大規模なイベントスペースやショールームなどを配置する。秋葉原駅ホーム上からイベントなどの賑わいが見通せるようにし、集客に結びつける考え。UDXも上層はオフィスフロアとなる。最終的には、秋葉原駅前と両ビルをデッキでつないで、駅と電気街との人の流れのスムーズ化を図る。

 今回の秋葉原クロスフィールドは、品川や汐留の再開発のようなゼロからの街づくりとは異なり、歴史ある秋葉原電気街という既存市街地との相乗効果を最大限に生かす形でのプロジェクトを心がけたという。