ヒューリンクスに「ネットサイエンス」を合併・統合
アルゴグラフィックスと住商エレが基本合意、市場シェア一気に拡大
2005.01.27−アルゴグラフィックスと住商エレクトロニクスは26日、科学技術計算用ソフトの販売事業を行っているそれぞれの子会社を統合することで基本合意したと発表した。具体的には、4月をめどにヒューリンクスにネットサイエンスを合併・統合することになる。また、ヒューリンクスが今後予定している増資に際して、住商エレがその一部を引き受け、関係を強化することにしている。
今回の基本合意は、住商エレの連結子会社であるサイネックス(後藤勝由社長)の発行済全株式を、アルゴの子会社であるヒューリンクスに株式譲渡するというもの。
サイネックスは、技術者・研究者向けのソフト販売を中心としたネットビジネスを「ネットサイエンス」(http://www.netscience.ne.jp/NetScience/main.jsp)の名称で運営しており、科学技術分野の内外のソフトウエアを約6,500種類も取りそろえている。サイトから欲しいソフトを検索して探し、日本の商習慣に合わせた柔軟な形態でソフトを購入できるという特徴がある。もともとは、1997年1月にデジタルウェアが開始したサービスだったが、住商エレが1998年11月に同事業を買収し、1999年7月からサイネックスのもとでサービスを提供していた。
ヒューリンクスも、科学技術計算ソフトの販売、およびネットビジネスとしての「ヒューリンクスダイレクト」(http://www.watsonkun.com/index.html)を運営している点では、ネットサイエンスとライバル関係にあった。今回、両者の事業が統合されることで、事業面でのスケールメリットが拡大し、市場でのシェアを大きく広げることになる。また、ヒューリンクスはパソコンソフト流通とのパイプを持っているが、ネットサイエンスは直販およびシステムインテグレーターなどとの関係が強いなど、販売チャネルの観点でも相互補完できるとみられる。
サイネックスには10人ほどの従業員がいるが、それも含めてヒューリンクスに移行する模様。