2005年春季CCS特集:コンフレックス

事例・実績づくりに集中、実例集めた解説書も

 2005.06.27−コンフレックスは、配座探索ソフト「CONFLEX」の普及拡大を目指し、事例づくりや論文発表の活動に力を入れる。

 同社では、1−2年前から米国化学会(ACS)に出展するなど、海外市場へのアプローチも図っているが、とくに欧米では論文が豊富にあるかどうかが重要視される。このため、開発者の豊橋技術科学大学・後藤仁志助教授をはじめ社内の研究スタッフを含めて積極的な論文発表を行うとともに、ユーザーの活用事例なども集めていく考え。

 また、CONFLEXの活用を後押しするため、解説書・チュートリアルを作成中。実在の医薬品を例にとって、精度良くその配座をみつけ出すためにCONFLEXをどのように操作して解析していくかを例題としてまとめたものだという。8月をめどに10例ほどを収録して印刷して配布したり、サイトからダウンロードできるようにしたりする予定。英語と日本語の両方で作成しているため、海外でのマーケティングツールとしても有効に利用できそう。

 CONFLEX自体のバージョンアップも7−8月にかけて計画されており、溶媒効果を入れた配座探索や、結晶状態の分子の配座などが計算できるようになる。

 一方、同社ではカリフォルニア大学で開発された分子動力学ソフト「AMBER」も販売しているが、この計算を高速化できるアクセラレーターボード「MDGRAPE-2」も合わせて提供中。年内には次世代ボードの発売も予定されている。